すっかり秋めいてきました。愛犬家の皆さま、いかがお過ごしでしょうか? 今回は、秋口からの季節に絶対に注意していきたいイネ科の 危険植物チカラシバ についてご報告したいと思います。愛犬との涼しい秋さんぽ・行楽に赤信号!? 飼い主さんはぜひ頭に入れておいてください。
危険な穂! 試験管ブラシに要注意!
チカラシバは日本全国の草むらや道端でごく普通に見られるイネ科の雑草です。きっと日本に住んでいると、皆さん一度は見たことがあると思います。
そして、秋口には試験管ブラシのような穂を出すのですが、この穂が犬にとっては大問題!
「くっつき虫」なんて子どもの頃に植物の趣旨で遊んだ覚えがありますが、チカラシバの種子もその類の植物の一つで、種子をより遠くへ運ぶために動物の毛や人の衣類にくっつきます。
ここで厄介なのは、チカラシバの場合は、くっついたものの奥へどんどん入り込んでいく構造になっていることです。
耳に入ってしまうと、もう最悪!
人の衣類ならばまったく問題はないのですが、これが犬の毛に入り込むとさあ大変!
皮膚に食い込み、炎症を起こしてしまうことになります。特に、足指の間の柔らかい部分に刺さってしまうことが多いようです。
さらに最悪なのは、耳に入ってしまうこと。そうなると鼓膜を破ってしまうこともあり、最終的には麻酔の手術が必要になることもあります。
ワンコって草むらなど、もしゃもしゃしたところが大好きですよね。
そこで飼い主さんが気をつけてあげたいのは、散歩で草むらのなかをガサゴソ、お出かけで野原でたくさん走りまわる時、チカラシバがあるかどうかをちゃんと確認してあげること。
また、大事にいたらないためにも、お散歩やお出かけの後には、ブラッシングなどで種子がついてしまっていないかを確認することが大切です。
散歩やお出かけを終えて、愛犬がしきりに耳を気にしていたり、ブルブルを繰り返して様子がおかしい場合は、獣医さんに駆け込みましょう。
もちろん、チカラシバ以外のイネ科の植物も要注意です!
とは言うものの、気にし過ぎもつまらないですよね。
チカラシバの危険性を頭の片隅におきながら…、愛犬の皆さま、気持ちの良い秋の陽気を満喫してください!